2025年3月期

(単位:億円)
2024/03[3Q] 2025/03[3Q] 増減率
売上高 475 424 -10.6%
営業利益 52 31 -40.3%
当期純利益 44 34 -22.3%
売上高
営業利益
当期純利益
当第3四半期連結会計期間における世界経済は、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、ウクライナ情勢等の地政学リスクの継続や中国経済成長鈍化の長期化等、不透明な状況が続いています。
このような環境のもと、半導体・電子デバイス・プリント基板市場においては、世界的にパソコンやスマートフォンなどの稼働は安定して推移しているものの、関連する設備投資は抑制傾向が継続しており、回復は依然として緩やかです。
また、サーバー市場においては、生成AI関連に牽引され新たな需要の高まりが見られるものの、既存のデータセンター向けサーバーでは、投資の抑制及び延期が継続しています。
フラットパネルディスプレイ市場においては、スマートフォンやタブレット端末用の有機ELディスプレイの需要は回復しつつあるも、液晶パネル需要の低調により、液晶パネルメーカー各社の稼働調整が継続しています。映像関連市場においては、ハリウッドストライキに起因するコンテンツ不足の影響などにより、映画館の稼働が低迷し、一時的な設備投資意欲の減退が発生しています。
一般映像機器市場においては、イベント等での高度な映像演出ニーズの高まりにより、堅調な市況が継続しています。
当第3四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが前第3四半期連結累計期間に比べ、9円円安の152円となりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,280億9千9百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は73億9千5百万円(前年同期比27.5%減)、経常利益は104億6千1百万円(前年同期比17.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は57億4千7百万円(前年同期比33.9%減)となりました。
セグメント情報
※2023年3月期よりセグメントの変更を行いました。2022年3月期以前の新セグメントデータはありません。
売上高
(単位:億円)
2023年度
3Q実績
2024年度
3Q実績
前年同期比
合計 1,325 1,280 -44
Industrial Process 603 546 -57
Visual Imaging 592 603 +11
Life Science 40 44 +4
Photonics Solution 79 76 -3
その他 9 9 +0
営業利益
(単位:億円)
2023年度
3Q実績
2024年度
3Q実績
前年同期比
合計 102 73 -28
Industrial Process 80 71 -9
Visual Imaging 45 14 -31
Life Science ▲ 16 ▲ 7 +8
Photonics Solution ▲ 8 ▲ 3 +5
その他 0 0 -0
Industrial Process事業
[露光用ランプ]
パソコンやスマートフォンなどの最終需要の回復は遅れているものの、半導体後工程における生成AI需要に支えられ、設置済み装置の稼働が堅調に推移したことで半導体向け中心に販売が増加したことや、円安による為替効果もあり、増収となりました。

[OA用ランプ]
セットメーカー各社の在庫調整が終わり、需要が堅調に推移したことや、円安による為替効果により、増収となりました。

[光学機器用ランプ]
液晶パネル向けの販売は減少も、スマートフォンやタブレット端末用の有機ELディスプレイ向けで販売が増加したことや、円安による為替効果により、増収となりました。

[光学装置(露光装置)]
既存のデータセンター向けサーバー及びパソコンやスマートフォン、電子デバイス等の最終製品の需要は低調であり、生成AI関連を除く先端パッケージ基板及びプリント基板の投資抑制や延期が続いていることから、投影露光装置及び直描式露光装置の販売が減少し、減収となりました。

[光学装置(その他)]
EUVリソグラフィマスク検査用EUV光源の稼働低下により保守メンテナンスサービス収入が減少し、減収となりました。

なお、利益面では、投資案件の見直しにより販管費を抑制するも、露光装置の販売減少による製品ミックス悪化や光学装置(露光装置)を中心とした将来の成長に必要な先行投資(開発投資)拡大により、減益となりました。

以上の結果、Industrial Process事業の売上高は546億2千7百万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は71億1百万円(前年同期比11.6%減)を計上いたしました。
Visual Imaging事業
[プロジェクター用ランプ]
主にハリウッドストライキに起因するコンテンツ不足の影響により映画館の稼働が低下し、シネマプロジェクター用クセノンランプの販売が減少しました。また、一般映像向けプロジェクター用ランプにおいて、固体光源化が進んだ影響により販売が減少し、減収となりました。

[映像装置(シネマ)]
ハリウッドストライキに起因するコンテンツ不足の影響等による一時的な投資意欲減退が発生し、デジタルシネマプロジェクターの販売が減少も、円安による為替効果により、増収となりました。

[映像装置(一般映像)]
前第2四半期連結会計期間に計上した大型案件の減少により販売が減少も、その他のイベント等を中心とした高度な映像演出ニーズが堅調に推移したほか、円安による為替効果もあり、増収となりました。

なお、利益面では、事業ポートフォリオ変革の実施において、将来の収益構造改善に向けた製品ラインアップの見直しを行ったことで一時的な棚卸資産評価損を計上したことや、販管費(主に人件費)が増加したことから、減益となりました。

以上の結果、Visual Imaging事業の売上高は603億8千4百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は14億5千6百万円(前年同期比68.3%減)を計上いたしました。
Life Science事業
植物育成向けナトリウムランプの販売が増加し、増収となりました。また、同ナトリウムランプは過去に棚卸資産評価損を計上済みであることから同販売の増加が利益率の改善に貢献したほか、有望案件への投資集中によるコスト抑制で収益性が改善したことにより、増益となりました。

以上の結果、Life Science事業の売上高は44億9千4百万円(前年同期比11.9%増)、セグメント損失は7億9千5百万円(前年同期はセグメント損失16億7千6百万円)を計上いたしました。
Photonics Solution事業
産業用途向けレーザーモジュール等の販売が減少し、減収となりました。一方、投資案件の見直しによるコスト抑制で収益性が改善したことにより、増益となりました。

以上の結果、Photonics Solution事業の売上高は76億1千7百万円(前年同期比4.0%減)、セグメント損失は3億3千万円(前年同期はセグメント損失8億4千5百万円)を計上いたしました。
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